校庭へと飛び出した二人の闘志剥き出しな様子にその場にいた生徒達が「何だ何だ」とざわめき出す。
この二人の仲の悪さは周知の事実だが、こんなにもギャラリーの多い場所で剣を出すことはめったに無かった。
スコールは無言でガンブレードを構える。サイファーはかかって来いと手で挑発した。
二人の間で火花が散り、いざ激突せん! とした時だ。
「サイファー、スコール! やめろ!」
まさにこの戦いの原因であるクラウドが、走って二人の間に割り込んできた。
保健室から二人を追って来たのだ。
「悪いがクラウド、ここはあんたの頼みでも聞けない」
「だな。お前は大人しく俺が勝つのをその辺で待っときな」
スコールとサイファーは互いから目を離さずにクラウドに言った。だがクラウドは引かない。
「クラウド、俺達の気持ちはもう分かった筈だ」
「……! だが此処で二人が争っても無駄だ」
「無駄じゃない。あんたを守れるのはどっちかこの場で決めるんだ」
「勝った方の景品があんたってわけだぜ、先生」
二人は燃え上がり完全にクラウドの意思を無視している。
(そうじゃないっての)
何だかおかしな展開になっていることに呆れるが、どうやら二人は本気のようだ。
そんなに強く想われて、しかも本気ならあまり無碍に突き放すのも気が引ける。
クラウドははぁ、と溜息を吐いた。
「……分かった」
その言葉に、スコールとサイファーはクラウドが漸く二人の間からその身を退けると思った。
が、そうではなく、クラウドは何故かその場に留まり着ていた白衣を脱ぎ始める。
「??」
そしてシャツにズボンの私服姿になった彼は腰に手をやった。
見ると其処には長い鞘のような物が。(そんな物を身に付けていたなんて、これまで白衣で気付かなかった)
クラウドはその鞘からキラリと銀色に光る細身の剣を取り出す。
「どうしてもやるなら俺を倒してからにしろ」
そうして豹変したクラウドに驚いて声も出ないスコールとサイファーは容赦なく宣言された。
「俺は自分より弱い奴とは付き合わない」
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